手術室
患者様、ご家族様にとって、手術室は様々な不安が増強する場所であると思います。患者様に安全で安心な環境で手術を受けていただけますよう、手術担当医、麻酔科医、手術室看護師がそれぞれ専門性を活かして手術前から関わっています。
腹腔鏡手術
新井病院では、腹腔鏡の手術を行っています。腹腔鏡手術について少し紹介致します。腹腔とはいわゆる「お腹のなか」のことであり、胃や腸などの臓器が納まっている空間です。腹腔鏡はお腹のなかを観察する「カメラ」のことをいいます。腹腔鏡手術は、腹部に5~12mm程の穴を4~5か所開け、そこからカメラや器械などを入れてテレビ画面を見ながら組織を切ったり、はがしたりして行う手術です。最終的には切除した胃や腸をおなかの外に取り出すために3~5cm程の傷がつきますが、従来の開腹手術に比べ傷が小さく痛みが少ない、早期離床が可能なため合併症の予防につながります。手術室看護師による術前オリエンテーションをさせて頂いておりますので、手術に関する疑問や不安などありましたら、遠慮なくお尋ね下さい。
●腹腔鏡手術カメラシステム” 今度の腹腔鏡はここが凄い!
当院ではストライカー社製の新たな4K高画質の最新鋭の腹腔鏡外科システムを導入いたしました。このシステムは画像の明るさと正確な色の再現により繊細な術野を視認することができます。更に、4K蛍光技術を搭載しておりICG
imaging navigation surgeryが可能となりました。術中の血流評価による合併症(縫合不全など)の減少や胆道系の描出によるCVS(Clinical
View of Safety)のより確かなる認識が可能となります。今後、その応用範囲が広がることが期待されています。
腹腔鏡手術ではカメラの高品質な画像が手術の質を左右し、更には外科医の疲労軽減にも役立っています。
●消化器癌の方を一人でも少なくするために
当院には内視鏡および腹腔鏡に精通した外科専門医3名が常勤しております。更に、自治医大さいたま医療センター消化器外科から2名の外科医が応援にきており、非常に恵まれた環境と手術クオリティーで手術を行っております。腹腔鏡手術に関して高いレベルで治療を提供しておりますが、当院の目指すところは手術のみではありません。現在ではより早期で発見できれば胃がん・大腸がんは内視鏡治療で治癒することが可能になっています。そのためには定期的な内視鏡検査が不可欠です。毎年の健康管理に、是非当院の医療資源(内視鏡検査・CT検査・MRI検査など)を積極的に利用していただきたいと思います。これまで以上に、消化器癌でお亡くなりになる方が一人でも少なくなるように、職員一同全力で取り組んで参ります。
●日本初の有機ELモニター搭載の腹腔鏡システムを髙田医師に聞いてみました。
4K高画質腹腔鏡システム(1688AIM4Kシステム)を導入していただきました。本器材は高品質な黒色の描出を可能とし臓器の正確な色具合を再現しています。更に、日本初(アジア発)の有機ELモニターを搭載することにより、術者、助手、スコピスト、看護師のどの立ち位置からも解剖学構造をはっきりと視認することができます。また、ニューモクリア気腹装置を搭載しており、術野のミストによる曇りなく良好な視野で手術をすることが可能です。それに伴い長時間の手術でも外科医の疲労を軽減してくれています。
機械が全てではありませんが、より良い手術を行うために少しでも良い器材を用いることも重要です。久喜周辺の皆様により正確で、安全、確実な手術を提供できるように病院全体で一層の進化を目指します。
ストライカー社 1688AIM
日本初の4Kカメラシステムモニター